CLIENTS・選び方講座

Clashクライアント比較・選び方ガイド

ダウンロードページには8つのクライアントが並んでいて、最初に何を入れるべきか迷うところ。このページでは8つを比較しながら見ていく。まず横並びの比較表、続いて内核の関係についての補足、そして製品ごとの詳しい解説、最後に初心者・上級者・複数端末・古い端末という4つのパターン別にそのまま使える結論を示す。

STEP 01・比較表

8つのクライアントを一覧表で比較

まず結論、その後に理由を説明する。この表は8つのクライアントを6つの項目で並べたもの:対応プラットフォーム、内核、メンテナンス状況、導入のしやすさ、特徴的な機能、向いているユーザー層。並び順は積極的にメンテナンスされている6つを先に、アーカイブされた定番2つを後に置いている。画面が狭い場合は表を左右にスクロールできる。各プラットフォームのインストーラーはダウンロードページでOS別にまとめてあるので、選んだらそのまま取得できる。

クライアント 対応プラットフォーム 内核 メンテナンス状況 導入のしやすさ 特徴的な機能 向いているユーザー層
Clash Plus Windows / macOS / Android / iOS mihomo 積極的にメンテナンス 簡単 4プラットフォームで統一された使用感、iOSはApp Storeに掲載 初心者・複数端末を使うユーザー向け、本サイトの一番のおすすめ
Clash Verge Rev Windows / macOS / Linux mihomo 積極的にメンテナンス 普通 ルールの可視化編集、TUNモード、サブスクリプション管理が充実 デスクトップ中心・上級者向け
FlClash Windows / macOS / Linux / Android mihomo 積極的にメンテナンス やや簡単 シンプルな画面で、デスクトップとAndroidの両方に対応 画面がシンプルな方を好む両端末ユーザー向け
Clash Nyanpasu Windows(macOS / Linux版もあり) mihomo 積極的にメンテナンス 普通 内核管理と画面のカスタマイズが細かい 見た目をいじるのが好きなデスクトップユーザー向け
Clash Meta for Android Android mihomo 積極的にメンテナンス 普通 内核の新機能への追従が速い Android中心のユーザー向け
Surfboard Android Clash設定と互換 積極的にメンテナンス 普通 ツールボックス風のUIで、Clashのサブスクリプションをそのまま利用可能 移行中のAndroidユーザー向け
Clash for Windows Windows(旧バージョンはmacOS / Linuxもあり) オリジナル版Clash Premium メンテナンス終了 簡単 老舗の定番、過去の解説記事が多い 既存ユーザーの保存用、新規利用は非推奨
ClashX Meta macOS mihomo メンテナンス終了 簡単 macOSメニューバーに馴染むネイティブな操作感 既存ユーザーの保存用、新規利用は非推奨

注:メンテナンス状況は「積極的にメンテナンス」と「メンテナンス終了」の2段階のみで表記。クライアントのバージョンはリリースに応じて随時更新されるため、最新の情報はダウンロードページの表示を参照。「導入のしやすさ」は、初回のサブスクリプション導入から接続完了までに必要な操作数を目安にしている。

予備知識:オリジナル版Clash、Premium、mihomoの違い

表を読む前に、3つの名前の違いを1分だけ整理しておく。以降の各行でこの知識を使う。

  • オリジナル版Clash:オープンソース内核の出発点で、ルールによる振り分けという基本的な考え方はここで確立された。プロジェクトは更新が停止してアーカイブされ、新しいプロトコルやルール文法には対応していない。
  • Clash Premium:オリジナル版のクローズドソース強化版で、かつてClash for Windowsに内蔵されていた。こちらも同様にメンテナンスが終了している。
  • mihomo:オリジナル版の更新停止後、コミュニティが引き継いで開発しているオープンソース内核。以前はClash Metaという名前で呼ばれていた。新しいプロトコルや新しいルール文法はここで実装される。現在積極的にメンテナンスされているクライアントは、ほぼすべてこれをベースにしている。

つまり選び方は一言でまとまる:新しく導入するなら、mihomo内核を採用した積極的にメンテナンスされているクライアントを選ぶこと。表に「オリジナル版Clash Premium」と書かれているものは、既存ユーザーの保存用として残されているだけだと理解すればよい。用語の詳しい説明は本サイトの用語解説ページを参照。

STEP 02・製品別レビュー

1製品ずつ丁寧に解説してから選ぶ

表は結論を示すもの、レビューはその理由を説明するもの。1製品につき、それが何か・強みはどこか・注意点は何か・どんな人に向いているかをまとめている。並び順は比較表と同じく、積極的にメンテナンスされている6つを先に、アーカイブされた定番2つを後に置いている。

Clash Plus

一番のおすすめ全プラットフォーム

Windows / macOS / Android / iOS | mihomo内核 | 積極的にメンテナンス | 導入は簡単

4つのプラットフォームすべてに対応し、サブスクリプションの導入、ルールによる振り分け、システムプロキシの設定といった操作の流れが各端末で共通しているため、端末を変えても学び直す必要がない。iOS版は公式サイトclashplus.ioで確認できる通りApp Storeに正式に掲載されており、iPhoneユーザーが最も苦労するインストール周りの手間がまるごと解消されている。何を選ぶか迷ったときのデフォルトの答えであり、本サイトのダウンロードページでも各プラットフォームの最初のカードに常に配置している。

Clash Verge Rev

おすすめ

Windows / macOS / Linux | mihomo内核 | 積極的にメンテナンス | 導入は普通

オリジナル版のClash Vergeが更新停止した後、コミュニティが引き継いだRev系列で、デスクトップ3プラットフォームの中では最も機能が充実している:サブスクリプション管理、ルールの可視化編集、TUN仮想ネットワークアダプタ、起動時自動起動といった機能がすべてGUIのスイッチとして用意されている。選択肢が多い分、初回起動時は設定画面をひと通り確認するのに10分ほどかかる。パソコンをメインの端末として使い、多少手をかけてもいいという人に向いている。

FlClash

おすすめ

Windows / macOS / Linux / Android | mihomo内核 | 積極的にメンテナンス | 導入はやや簡単

画面がすっきりしていて操作の手順も短く、インストールしてサブスクリプションを導入すればすぐに使い始められる。デスクトップ3プラットフォームとAndroidの両方に対応しているため、パソコンとAndroidスマホで見た目の統一されたクライアントを使いたい場合、Clash Plus以外で最も相性がいい組み合わせになる。機能面はVerge Revほど充実していないが、日常的に使うルール振り分け機能は一通り揃っている。

Clash Nyanpasu

選択肢の一つ

Windows(macOS / Linux版もあり)| mihomo内核 | 積極的にメンテナンス | 導入は普通

Verge Revと同じ技術系統に属し、特徴は内核管理と画面のカスタマイズがきめ細かい点で、テーマやレイアウトも調整できる。機能の位置づけはVerge Revに近く、どちらを選ぶかは画面の好み次第になる。本サイトのダウンロードページではWindows版のインストーラーを用意しており、デスクトップユーザーの中でも見た目にこだわりたい層に合っている。

Clash Meta for Android

Android向けおすすめ

Android | mihomo内核 | 積極的にメンテナンス | 導入は普通

Android向けの定番として長く使われてきたクライアントで、名前にあるMetaはmihomo内核の以前の呼び名でもあり、内核の新機能への追従も速い。画面は実用性重視で設定項目がやや多く広がっているため、初めて使うときはサブスクリプションの導入とルールモードの選択の2点だけ触り、残りはデフォルトのままにしておき、使い慣れてから設定を見直すのがおすすめ。

Surfboard

選択肢の一つ

Android | Clash設定と互換 | 積極的にメンテナンス | 導入は普通

画面の考え方はネットワーク系のツールボックスに近く、Clashのサブスクリプションや設定ファイルをそのまま読み込めるため、他のツールから移行してくる場合のコストが低い。接続の詳細情報や通信量の統計といった表示は同種のツールより充実しており、接続状況を細かく確認したいAndroidユーザーに向いている。Clash Meta for Androidとはシンプルさを取るかダッシュボード的な情報量を取るかで選び分けるといい。

Clash for Windows

メンテナンス終了

Windows(旧バージョンはmacOS / Linuxもあり)| オリジナル版Clash Premium | アーカイブ済み

かつてはWindows向けの代名詞的な存在で、ネット上に残る多くの古い解説記事のスクリーンショットもこれによるものが多い。プロジェクトはすでにメンテナンスが終了してアーカイブされ、内核はオリジナル版Clash Premiumのままで、新しいプロトコルやルール文法には対応していない。古いパソコンでそのまま使い続ける程度なら問題は少ないが、新しく導入する場合は避けて、積極的にメンテナンスされているクライアントを選ぶこと。

ClashX Meta

メンテナンス終了

macOS | mihomo内核 | アーカイブ済み

macOSのメニューバーに常駐する定番クライアントで、Meta版では内核がオリジナル版からmihomoに切り替わり、かつては最も手間のかからないMac向けの選択肢だった。プロジェクトはメンテナンスが終了しているため、比較的新しいバージョンのmacOSを使っている場合はClash PlusやClash Verge Revへの切り替えがおすすめ。古いOSでそのまま使い続けている分はそのまま動かせるが、新たに設定を手間かけて作り込むのは避けたほうがいい。

STEP 03・シーン別診断

自分の使い方に当てはめて選ぶ

1つずつ比較するのが面倒なら、使い方のパターンからそのまま答えを選んでもいい。代表的な4つのシーンについて、それぞれ結論を1つずつ示す。

シーン1:プロキシツールを初めて使う人

内核の違いを理解する必要はなく、そのままClash Plusを導入すればいい。4つのプラットフォームで操作の流れが共通しているため、本サイトの使い方ガイドに沿って「サブスクリプションを導入→ルールモードを選択→システムプロキシをオンにする」という手順を一度なぞれば使い始められる。以降のチュートリアルやトラブル対応の記事も基本的にこれを例に説明している。

シーン2:ルール振り分けをじっくり調整したい上級者

デスクトップではClash Verge RevまたはClash Nyanpasuを選ぶと、ルールの可視化やTUNモードの切り替えが一通り揃っている。AndroidではClash Meta for Androidを選ぶと、内核の新機能への追従が速い。振り分けをさらに細かく調整したい場合は、GeoIPとGeoSiteのデータベースを組み合わせて使うとよく、詳しいやり方は「Clash GeoIP と GeoSite データベースとは?」を参照。

シーン3:スマホ・パソコン・タブレットなど複数端末で使う

最も手間がかからないのは、Clash Plus一本で全端末をカバーする方法で、サブスクリプションリンクを各端末で共通利用できる。すでに使い慣れたものがある場合は、デスクトップにVerge Revを、AndroidにCMFAまたはFlClashを組み合わせるのもよくあるパターン——サブスクリプションや設定の文法は共通しているため、移行コストは主に操作の慣れの部分になる。

シーン4:古いパソコンや使用期間の長い端末

端末が古いほど、メンテナンスが終了したクライアントは避けたほうがいい:メンテナンス終了とは、システム更新後に発生する不具合を修正してくれる人がいないという状態を意味する。古いWindows機であれば、Clash PlusまたはVerge Revの最新版を入れれば問題ない。古いmacOSに入れっぱなしのClashX Metaはそのまま使い続けてもよいが、新規に導入する場合は積極的にメンテナンスされているものを選ぶこと。

結論:デフォルトの答えはClash Plus

8つの製品を見てきたが、結論はいたってシンプル:全プラットフォーム対応、積極的なメンテナンス、iOSはApp Storeに正式掲載、導入の手間が最も少ない——「最初に何を入れるべきか」という問いに対する本サイトの一貫した答えはClash Plusになる。特別な好みがある場合は、上のシーン表に当てはめて選べばいい。